【15歳の小型犬】シニア犬の食事回数とごはん選びのポイント

長生きワンちゃんの健康をサポートするために
15歳といえば、人間の年齢に換算するとだいたい76歳以上の高齢にあたります。小型犬は比較的長生きですが、それでも年齢による体の変化は避けられません。消化機能の低下や代謝の変化、筋力の低下、さらには内臓の機能低下が目立ってくる時期です。そんなシニア犬の健康を守るためには、毎日の食事がとても大切です。
この記事では、15歳の小型犬に合った食事の回数と、ごはんの選び方・与え方のポイントを詳しく解説します。愛犬が健やかに長生きできるよう、ぜひ参考にしてください。
小型犬15歳の「食事回数」は1日何回がベスト?
● 基本は「1日2~3回」がおすすめ
15歳という年齢になると、若い頃と比べて胃腸や内臓の働きが衰えています。そのため、一度に大量の食事を与えると、胃に負担がかかりやすく、吐き戻しや下痢といったトラブルが起こることも少なくありません。
そこで大切なのが、食事の回数を増やし、1回あたりの量を減らすこと。
一般的には、1日2回が基本ですが、
- 食欲が落ちている
- 消化がスムーズにいかない
- 体重が減り気味
このような状態のときは、1日3回~4回の少量頻回給餌が理想的です。
● 食事の間隔は「5~8時間」が目安
例えば、朝7時・夕方6時の1日2回なら、11時間も間隔が空いてしまい、低血糖になる可能性もあります。
1日3回にする場合は、朝・昼・夕方と分けると、血糖値の安定や内臓の負担軽減につながります。
【15歳のシニア小型犬】ごはん選びと与え方のポイント
● 1. 消化吸収に優れた「高齢犬用フード」を選ぶ
15歳のワンちゃんには、消化吸収が良く、内臓に優しい設計のごはんが必要です。
具体的には、
- シニア犬専用の総合栄養食(脂肪分控えめで高タンパク)
- 腎臓サポートや心臓サポート用の療法食(必要に応じて獣医師と相談)
がおすすめです。
ふやかしてあげると食べやすい!
ドライフードをそのまま与えると、歯や歯茎が痛むワンちゃんには負担になります。
- ぬるま湯(40℃くらい)で10~15分ふやかすと、柔らかくなり、飲み込みやすくなります。
- 香りも立つので、食欲が落ちている子にも効果的です。
ウェットフードや手作りごはんを組み合わせる
水分補給を兼ねて、
- ウェットフードを混ぜる
- 無添加のスープや煮汁をかける
なども◎。
手作りごはんを取り入れる場合は、栄養バランスに気を付け、獣医師のアドバイスを受けると安心です。
● 2. 「水分補給」を意識して脱水を防ぐ
高齢犬は腎機能や心臓機能の低下によって、脱水になりやすいです。
ドライフードのみだと水分摂取量が不足しがちなので、
- ふやかしフード
- ウェットフード
- 塩分や添加物を控えたペット用のスープや出汁をかける
など、食事から水分を摂らせる工夫をしましょう。
水をあまり飲まない子には
水を飲むのを嫌がる場合は、獣医師と相談の上、
- ヤギミルク
- ペット用のイオン水
などを利用する方法もあります。
ヤギミルクは、嗜好性が高く、水分摂取のきっかけとして使われることがあります。
● 3. 食欲が落ちたら「香り」と「柔らかさ」で工夫を
15歳になると,
- 嗅覚や味覚の鈍化
- 歯の痛みや口腔内の炎症
が原因で食欲が落ちることも。
食欲アップのテクニック
- ごはんを電子レンジでほんのり温める(香りが立つ)
- 鶏肉のささみや白身魚などを細かくしてトッピングする
- オイル(亜麻仁油、エゴマ油)を少量たらして、風味をプラスする
※ただし、トッピングが多すぎると主食を食べなくなるのでバランスに注意!また、与える際は、事前に獣医師に相談するとより安心です。
要チェック!体調の変化を見逃さないために
15歳という年齢では、日々の観察が何より大切です。
「いつもと違うな?」と思ったら、早めの対応が健康維持につながります。
●気をつけたいサイン
- ごはんを急に食べなくなった
- 水の飲む量が急増・急減した
- 体重が急激に減った or 増えた
- 嘔吐や下痢が続いている
- 元気がなく、寝てばかりいる
ひとつでも当てはまる場合は、動物病院に相談しましょう。
内臓疾患や腎不全、心疾患が隠れていることもあるので要注意です。
【まとめ】15歳小型犬の健康を支える「理想的な食事スタイル」
15歳の小型犬にとって、日々の食事は「命のケア」そのもの。
負担をかけず、必要な栄養と水分をしっかり摂ることが、これからのQOL(生活の質)を左右します。
理想的な食事のポイント
- 1. 1日2~3回の少量分け食
- 2. 消化吸収が良いシニア用フードを選ぶ
- 3. ふやかしやウェットフードで水分補給を意識
- 4. 香りと柔らかさで食欲アップを工夫
- 5. 日々の体調チェックと適切なケア
愛犬の「食べる楽しみ」を大切にしながら、無理なく健康をサポートしてあげましょう。
「食べない」「飲まない」「体調が気になる」など、どんな小さな変化でも獣医師に相談すると安心です。
最後に
15歳を迎えた愛犬は、すでにたくさんの時間を一緒に過ごしてきた家族。
その大切な時間を、もっと穏やかに、もっと快適にしてあげるために、食事の見直しはとても効果的です。
「これでいいのかな?」と悩んだときは、遠慮せず獣医さんや専門家のアドバイスを取り入れながら、愛犬にとって一番の方法を探していきましょう。