2025年を振り返り、2026年を迎えるにあたって

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
新しい年を迎えるこの時期、私たちは自然と「これから」を考えます。
その視線を少し足元に戻してみると、ペットと暮らす日常もまた、静かに形を変えてきたことに気づきます。 2025年は、日本のペット共生社会にとって、生活を一変させるような大きな制度改正はありませんでした。 けれども、だからこそ意味のある一年だったと感じます。
それは、人とペットの関係が「配慮すべき特別なもの」から、暮らしの前提として受け止められる段階に入りつつあることが、日常の中で実感されるようになってきた年だったからです。
2025年の振り返り:共生が「特別なテーマ」でなくなった一年
ここ数年で整備されてきた動物愛護管理法の改正、マイクロチップの装着、幼齢犬猫の販売制限などは、2025年にはすでに多くの場面で日常の風景となりました。
かつてはニュースとして取り上げられていた制度が、今では特別に意識されることなく受け止められています。
これは関心が薄れたということではありません。
「ペットは命ある存在であり、守られるべき存在である」という考え方が、社会の中により一層根づいてきた結果だと考えられます。
2025年は、制度を「整える段階」から、行政や事業者、飼い主それぞれの現場で制度が前提として使われる段階へと浸透しつつある一年だったのではないでしょうか。
地域の中で育つ、共生のかたち
もう一つ、2025年を振り返るうえで欠かせないのが、地域レベルでの動きです。
動物愛護条例の整備、譲渡支援の工夫、災害時の同行避難をめぐる検討など、全国一律ではなく、地域の実情に即した取り組みが各地で進められてきました。以前からあった住民向けのイベントにペット同行避難を取り入れたり、動物達とふれあえたりする機会が増えたように感じます。
人の暮らしが地域ごとに違うように、ペットとの暮らしもまた多様です。
2025年は、人とペットの共生は、地域の中で育てていくものだという感覚が、少しずつ共有されてきた年だったように思います。
2026年へ向けて:共生は「制度」から「実感」へ
2026年を見据えたとき、現時点では、暮らしを大きく変えるような制度変更は公表されておりません。
けれども、これまで積み重ねてきた仕組みが、実際の暮らしの中でどのように機能していくのかが、より問われる年になっていくでしょう。
法律やルールそのものよりも、
- 緊急時にどう支えるのか
- 困ったときに誰につながれるのか
- 制度や仕組みを誰が担うのか
といった「運用」の部分が、共生社会の質を左右していきます。
読者のみなさんの暮らしの中でも、こうした点を意識する場面が少しずつ増えていくかもしれません。
飼い主の「責任」は、やさしく具体的に
これからの共生社会では、「責任」という言葉の受け止め方も変わっていきます。
強い義務感としてではなく、暮らしの延長線上で自然に考えておきたいこととして、
- ペットが高齢になったときのこと
- 自分にもしものことがあったときの引き継ぎ
- 災害時の避難や預け先の想定
こうしたテーマが、特別な人のものではなく、多くの飼い主にとって身近な話題になっていくはずです。
2026年は、そうした備えが少しずつ言葉になり、周囲と共有されていく年になるかもしれません。
暮らしの設計の中に、ペットがいるということ
住まい、レジャー、医療、福祉、防災、家計。
これまで人を中心に語られてきた分野に、ペットの存在が自然に組み込まれていく。
それが、これからの共生社会の姿です。
ペットと暮らすことは、ライフスタイルの選択であり、人生設計の一部でもあります。
2026年は、共生社会がさらに広まり、必要に応じた制度等が検討されていく年になるでしょう。
年のはじめに思うこと
2025年は「定着」の年。
2026年は「静かな深化・進化」の年。
人とペットの共生は、声高に語るものではなく、日々の暮らしの中で自然に続いていくものです。
新しい年が、ペットと暮らす一人ひとりにとって、さらに安心できる一年になることを願っています。
コヌンカーネは、人とペットがともに生きる日常を、特別なものではなく「当たり前の暮らし」として支えることを大切にしています。
制度や仕組みの話だけでなく、一人ひとりの選択や想いにそっと寄り添いながら、これからも共生のかたちを見つめていきたいと考えています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ペット共生コンサルタント
コヌンカーネ
代表 平野 直子


