東日本大震災から15年。ペットと暮らす家の防災を“フェーズフリー”で整える - Con Un Cane コヌンカーネ|ペット共生コンサルタント

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東日本大震災から15年。ペットと暮らす家の防災を“フェーズフリー”で整える

カテゴリ: コヌンカーネ通信 作成日:2026年03月07日(土)

 

 

 ペットと防災

 

東日本大震災から15年。ペットと暮らす家庭では、災害時の備えも大切です。

日常と非常時を分けない「フェーズフリー防災」の視点から、備蓄や避難準備のポイントを紹介します。

 

2026年3月11日・・・

あの日、私たちは「災害は一瞬で起こり、生活は長く揺さぶられる」ことを知りました。

停電、断水、物流の停止、避難生活。

そこに、ペットと暮らす家庭ならではの悩みが重なります。

 

「この子を連れて避難できるのか」

「避難所で迷惑にならないか」

「フードが切れたらどうするか」

 

ペットは大切な家族です。

だからこそ、防災は“特別な準備”ではなく、日々の暮らしに溶け込ませて無理なく続ける仕組みにしたい。

 

そこで役立つ考え方が フェーズフリー(*) です。

フェーズフリーとは、日常(平時)と非常時(災害時)を分けず、普段使いできるもの・習慣が、そのまま非常時に力を発揮するという発想です。

 

防災専用品を押し入れの奥にしまい込み、気づけば賞味(使用)期限切れ・・・という失敗を減らし、家計の負担も小さくできます。

 

ペット防災と相性抜群の“持続可能な防災”です。

まず押さえたい現実:ペット家庭は「孤立」しやすい

災害時、ペットを理由に避難所へ入りづらい、あるいは遠慮して車中泊をしたり、家にそのまま残ることを選ぶ家庭は少なくありません。

 

結果として、支援物資や情報の輪から外れ、心身の負担が増えやすくなります。

 

だからこそ、ペット防災は「物の備え」だけでなく、“つながりへの備え” が重要です。

 

避難ルート、受け入れ体制ルール、頼れる先、連絡手段。

 

ここまで含めて“家庭の防災”になります。

 

フェーズフリーで整える「3つの備え」

(1)食べ慣れたものを切らさない:ローリングストック

ペットにとって、食事は体調に直結します。

 

非常時に急にフードが変わると、下痢や食欲不振が起こりやすくなります。

 

おすすめは、フード・トイレ用品を「日常の買い物で回す」ローリングストックです。

 

  • フードは「未開封を1袋(できればもう1袋)」常に上乗せ
  • 常備薬(持病がある場合、できれば1か月分など上乗せ)
  •  ペットシーツ(または猫砂)は「いつもの+1パック」を基準に
  • 新しく買ったものは奥へ置き、古いものから使う(先入先出)

 

“備蓄”というより、家庭内に小さなサプライチェーンを作る感覚です。

 

これなら無駄になりにくく、家計も守れます。 

 

(2)「連れて動ける」を日常化:クレートは家具&防災

同行避難の成否を分けるのが、クレート(キャリー)への慣れです。

 

避難所や車中では、原則クレート内で過ごす時間が増えます。

 

フェーズフリーのコツは、クレートを“非常時だけの箱”にしないこと。

 

  • 普段から部屋に置き、寝床として使う
  • 毛布や飼い主の匂いがついたタオルを入れる
  •  慣れるまでは「入るといいことがある」(おやつ等)を繰り返す
  • 楽しいお出かけの移動時にも使う

 

“安心できる自分の部屋”になれば、災害時のストレスが大きく減ります。

 

しつけは防災の基本です。

 

(3)持ち出しは「1分で掴める」状態に:ペット防災バッグ

ローリングストック(家の備蓄)とは別に、発災直後の一次避難に備えて ペット防災バッグ を作ります。

 

ポイントは「完璧」より「即応」です。

 

  • 2〜3日分のフード(小分け)と水
  • 折りたたみ食器
  • トイレ用品(シーツ・防臭袋等)
  • 予備リード/ハーネス
  • 体温調整できるブランケット、ひんやりシート
  • 狂犬病予防接種、ワクチン接種などの情報(紙+スマホ保存)
  • 最近の全身写真、迷子札、マイクロチップ情報、緊急連絡先

 

“いつもの散歩バッグ”に近づけるほど、持ち出しやすくなります。

ここもフェーズフリーです。

 

 

フェーズフリーで整えるペット防災

 ※フェーズフリーで整えるペット防災

防災グッズは「普段使い」ほど心強い

「完璧」より「即応」

非常時専用の物を揃える前に、日常で使えるものを見直すだけでも防災力は上がります。

 

  • 普段は足元灯、停電時は懐中電灯になるライト
  • 日常の収納ボックスを、備蓄置き場にする
  • レジャーや車中泊にも使える電源・充電手段
  • 普段から使う衛生用品を少し多めに

 

“防災のために買う”から、“暮らしを整えた結果、防災になる”へ。

 

これがペットと家族の非常時の暮らしを守ります。 

 

外出時の災害に備えて、ペット情報を携帯する

飼い主が外出中に罹災したり、帰宅困難になる可能性もあります。

 

万が一、ペットだけが自宅に取り残された場合でも、誰かに助けてもらえるよう、「自宅にペットがいます」と書かれたカード等をスマホの画像やお財布等に保管しておくと安心です。

 

最後に:避難の「型」を家族で決める

ペットと暮らす防災のポイントをまとめます。

 

  • どこへ避難するか、災害の種類(地震、台風等)別に、第一候補・第二候補を共有
  • 同行避難の受け入れ条件を確認(クレート必須か、場所はどこか)
  • 親戚・知人宅へ行けるか検討・依頼(連絡先、鍵、移動手段)
  • 在宅避難が可能か点検、整備(倒壊リスク、断水時のトイレ、暑さ寒さ)

 

そして、家族の中でメインの役割を決めます。

 

「誰がペットを確保するか」

「誰がバッグを持つか」

「連絡は誰がするか」

 

一度決めておけば、災害時の混乱が減らせます。

 

誰かが外出をしている場合の対応も、併せて考えておくと良いでしょう。

 

15年の節目に、今日できる“ひとつ”だけ

3.11は、備えの大切さを思い出させてくれる日でもあります。

今日できることを、ひとつだけ。

 

ペット防災バッグを開いて、足りない物に丸をつける。

 

買うのは次の買い物のついでに、でもいい。

フェーズフリーは、続けることが大切だからです。

 

ペットの命を守ることは、飼い主の生活を守ることでもあります。

 

追悼を、これからの安心へ繋ぐ。

15年の節目に、家庭の防災を“暮らしの設計の一部”として整えていきましょう。

 

(*)フェーズフリーの考え方

「備え」を意識せず、大切な人を守れる社会へ。災害大国である日本において、「何を、いつ、どのくらい備えるか」という悩みは絶えません。

フェーズフリーは、身の回りにあるモノやサービスを、日常を豊かにする道具として使いながら、もしもの時にもその価値を発揮できるようデザインする概念です。

防災用品を「しまい込む」のではなく、「いつもの生活を便利にすることが、最高の備えになる」。これがフェーズフリーの本質です。

【引用元】災害に強い中小企業はこう作る ―震災15年で考えるBCPとフェーズフリー経営―

(ファミリービジネスマネジメントオフィス)

 

 【参考】

フェーズフリーとは(一般社団法人フェーズフリー協会)

フェーズフリーコンセプトサイト

 

【ペット防災関連コラム】

災害時にペットと避難するには ― 「同行避難」が命を守る
ペットと一緒に災害に備えるための簡単ガイド

 

 

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